ミステリ

伊坂 幸太郎「陽気なギャングは三つ数えろ」|あらすじと読書感想文

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あらすじ|

陽気なギャング一味の天才スリ久遠は、ひょんなことからハイエナ記者火尻を暴漢から救うが、その正体に気づかれてしまう。直後から、ギャングたちの身辺で、当たり屋、痴漢冤罪などのトラブルが頻発。蛇蝎のごとき強敵の不気味な連続攻撃で、人間嘘発見器成瀬ら面々は断崖に追いつめられた! 必死に火尻の急所を探る四人組に、やがて絶体絶命のカウントダウンが!

『陽気なギャングは三つ数えろ』公式サイト 伊坂幸太郎 -祥伝社 (shodensha.co.jp)
  • 今回の敵は脛に疵アリのフリーライター 火尻
    久遠がうっかりと関りを持ってしまう
  • 良い事は連続して起きないが、悪い事は繰り返して起きるもので、、、
    成瀬たちは四苦八苦する
  • 気付いたら、怖いお兄さん集団から売れっ子アイドルまで登場
    無事、成瀬達は火尻の魔の手から逃げられるのか、、

感想|

爽快 オモシロ ドキドキ

面白さ確約

これまでの2作を読んだ方なら、迷わず手を付ける作品だろう。

おもしろい。
前作の感想文と重複するが、本書の面白さはアクション洋画の面白さと近いと思っている。

見ていてワクワクさせられて、スッキリ爽快な後味。
これを活字で表現できている凄さ。

アクション洋画と違うのは、ただ派手な爆発シーンを連発しているのではない所。
(これも前回書いた気がするが)

成瀬達が窮地に追い込まれて、そこから反撃していくまでのストーリーには全く粗さが無い。
種を蒔いて、キチンと水をあげて、残らずすべての実を刈り取っていく丁寧さである。

主人公たちの魅力、饒舌という引きの弱さ

個々の個性の強烈さが物語を成立させている所がある。

それって、それぞれの能力に頼り切ったストーリー展開なのかというと、そうゆう訳ではない。
『彼は透明人間なので、何をしたってばれないのだ』そんな暴力的な物語の運び方はしない。
それは能力だけでなく、それぞれのキャラクターにも問題があったりするから、という話はあるかもしれないが。

とにかく、あの、クセ強キャラ達に頼りきるのではなく、使いこなし、物語を最強に面白くしているのだ。それがすごく良い。

嘘発見器、超正確な体内時計、スリの天才、饒舌。この四人。

書きながら思ったが、饒舌って他と見劣りする。
しかし、おそらく伊坂は読者がそう思うのを見越していて、この饒舌マンは人一倍扱いにくい人間として描かれ、異様な存在感を物語でアピールしている。饒舌だからこそ、こんな描かれ方をしても違和感が無いともいえる。

そしてこの饒舌男、響野が今回も物語をややこしくする。そこも、この小説の魅力だろう。

読み終えて

買う前から面白い事が約束されていますよね。で、買って読んでみると「ほら、やっぱ面白いやん」という信頼度があります、このシリーズ。映像化、ほんまにまたしてほしいなあ、、

ええっと、とにかく面白いです。
ぜひご覧あれ。前書いたシリーズの感想文も載せときます。

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