日記

溶けた10万円

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日記

3月。ほぼ。春と言えば、桜、別れ、出会い、てりたまの季節。てりたま=春 という方程式を日本に刷り込んだマクドはすごいです。

と、そんなことは良くて、僕にとってはもう一つあります。定期の更新です。

どうも、たまごです。
一般企業でサラリーマンをしてます。

毎朝パンパンの電車に乗り込むために、定期が必要なんです。定期的に買っております。定期を。定期的に。

はい。そうゆうわけで6ヶ月毎に更新しており、それが丁度3月にやって来ます。あと9月。

年度の切れ目という事で、この時期はおんなじように更新する人が多い。ディズニーのアトラクションのごとく、みどりの窓口に行列ができます。

それに並ぶのが嫌で、僕はちょっと前にあるものを始めました。モバイルSuicaです。これ、便利なんですよね。それで、ほんまはみどりの窓口とかはどうでも良くて、思い付きです。『思い立ったが吉日』が座右の銘です。

一応、モバイルSuicaとは何かと言いますと(今さら説明するまでもないですが)、スマホをSuicaのように使えるようにするサービスのことです。

アプリを入れて登録することで、スマホをSuicaみたく改札にピッとタッチできるようになります。あの緑色でペンギンが描かれたプラスチックカードではなく、スマホピッと改札にかざすだけでいいんです。かざすのは共通でしたね。

カードSuicaとの大きな違いは、スマホ上でいつでもチャージが出来るところです。
ほんま便利。しかし、ただチャージできるだけではない。
これ、オートチャージ設定が出来るのです。例えば「残高が1,000円を下回ったときに、3,000円を自動でチャージ」といった具合に。こうなると、いよいようっかりチャージ忘れは発生しません。まじで便利です。

そしてこのモバイルSuica、チャージ機能だけではないです。ほかにもいろいろと便利な機能が備わっており、そのうちの一つが定期の更新もスマホ上で完結できというところです。

(そして、これが全ての根源でもあったのですが…)


で、冒頭に戻ります。
僕はこのモバイルSuicaに登録する形で定期を購入しました。

それなりに長い区間乗っていたので、料金は13万程度。まあ、そんなもんでしょう。

モバイルSuica、クレジットカードと連携させるので、カード決済により支払われます

「ああ、モバイルSuica、便利やなあ」

と思っていた訳です。

しかしその後、想定外のイベントが発生しました。

人事異動の内示です。

3月と言う時期から言えば別に珍しいことではない、僕もそう思います。
サラリーマンにはつきもの、それも思います。

しかし、これは事情が違いました。まさに晴天の霹靂。この一件だけで、一つ記事が書けそうなほどに気持ちが動揺しました、なので詳しくはまた別記事にするとして、とにかく衝撃でした。内示を受けた際に課長が言いました。

「ちょっと、僕としても予定していなかったことで、断腸の思いです」

ほんま、ちょちょぎれてくれ。

ただでさえ期末という時期、忙しさに拍車がかかりました。
引っ越しの準備をしたり、引き継ぎをしたりでバタバタと、あっという間に3月は過ぎていきました。気づけば最終出社日、自宅の最寄駅に帰り着いた時は「もうここにもこーへんのか」と、ちょいと感傷的にもなりました。

そして、最後の改札を抜けるその瞬間、僕は気付きました。

「定期払戻しせなあかんやん」

嘘です、こんな思い出し方はしません。

普通に内示が出た瞬間に「ちょ、定期買ったばっかなんやけど! 異動無いんじゃないの!?」ってなってました。そう、それくらい僕にとっては想定外やったのです、詳しくは別記事に書きます。別記事に。


さて、払戻しをするのですが、モバイルSuicaの場合ここがまた便利なのです。

購入はもちろん、払い戻しもスマホ上で完結できるのです。文明の利器、感謝。

これが窓口購入の場合、払い戻しも同じく窓口で行いますよね。現金で買ってたらその時に現金戻ってきます。

なので、ベッドに仰向けになりながら、せっかく購入した6か月分の定期の、1か月分だけを使用して払い戻しをしたわけです。

金額にして約10万円。

カード決済でしたので、またそのカード経由で返金されます。なので、払戻しのお金が手元に戻ってくるには少しタイムラグがあるだろう、そう思っていました。

さて、この定期を購入する時に使用したお金ですが、自腹ではありません。
お優しい僕の会社は定期代を支給してくれますから、そのお金で購入します。更新時期になると、いつものお給料に載せて定期代がドンと入るので「うお、今月多いな(嬉)」ってなってしまいます、どうせ必ず使うのに。アホです。

なので今回のような払い戻しがある場合、会社にその分は返さねばいけません。

「定期代をそれ以外に使うなよ」ってことですね。次月の給料でその額を天引きされるわけです。さすがに、これを「一回くれたのに、ケチ!」なんて言うほどトチ狂ってはいません。
しかし、次月の明細が来た時には「うわ、今月すくな(悲)」ってなってしまいます。アホです。

関係ないですが、弊社、旅費などの経費はなかなか精算されないのに、こうゆうお金の動きだけは何故か早い。
カード会社からの返金よりも先に、会社に天引きをされました。一時的に10万円が手元から消えた状態になりました。

これは想定内でした。少し時間を置いて戻ってくるであろうお金なので、むしろその時には「うお、臨時ボーナス有難い(歓喜)」となれると思っていました。アホです。一円もお金は増えていないのですから。でも、ただの現金の動きだけで一喜一憂出来るのも、日々を幸せに生きる才能なのかもしれませんねえ(アホ)。

それからしばらくは、異動先での慣れない仕事に従事して、プライベートもパタパタと慌ただしい日々を過ごしました。

日に日に上がる気温に「今年の夏は早過ぎるなあ」なんて思ってると、もう次の給与支給日。
明細の残高を確認して「よしよし、先月はまあまあ残ったからな。これくらいは当然… あ、そういえば

その時に思い出したのです。

「10万、まだ戻ってきてへんやん」

これはマジでその時に思い出しました。


直近の明細を改めて確認しました。

「無い、、無い」

10万円の払い戻しの履歴が無い。
しかし、定期を購入した3月のカードの支払い状況は既に反映されています。清算は完了しているわけです。じゃあ、定期を購入した支払情報はどうなっているのか。

きちんと記録されている。なのになぜ、返金の履歴が無いのか。

「Suicaの払い戻し、時間かかるんかなあ」

頭の中でめぐっていただけのはずが、僕の口から漏れだしていました。横にいた妻が聞いていました。

「え、まだ返ってこーへんの?」

「そうやねん」

「ちょっと見せて」僕は自信満々で支払い明細を見せました。「な? 無いやろ?」「ちょっと待ってって」

テストの採点のごとく目を光らせて、妻は一行ずつ確認しました。

「確かに払い戻しはまだされてなさそう」

「そうやろ??」なぜか僕はほっとしていました。スマホが返ってきます。

「じゃあ、そもそも定期代を支払った記録は残ってるん?」

「うん、残ってる」その画面をまた彼女に見せます。絶対に自分は間違ってないという自信のあまり、心なしかその時の僕の胸は反り返ってたかもしれません。

「…うん、ついてるけど、でもこんなに安くないやろ?

うん…? 最初、彼女の言っている意味が分かりませんでした。

「え、どゆこと」

「定期代10万円超えるやろ? でもほら、これ」

嫌な予感がしました。

『モバイルSuica定期』と行には記載されています。そして、その横に行儀よく、青色の数字が整列しています。「23,850…」

そんな安いはずないやろ?」彼女はスマホを僕に返しました。

僕はもう一度その行を検めました。

「そう、6ヶ月定期、こんな安くなかったで、十数万円払って。いやでも、払ったんやけどな」

「その時はそれくらい払ったかもしれへんけどさ、払い戻ししたんやろ?」そう、払い戻しはしました。6か月分購入して、たった1か月分だけを使用して。「一か月分だけ使って」

「そう、その通り」

「やとすると、その額って丁度1か月分くらいじゃない?」

・・・

・・・

ただ、衝撃だけがありました。

でもまだ頭は追い付いていませんでした。それは彼女が核心をついている気配を僕が感じたから。で、実際これが核心であると思いました。まだ理解出来ていませんでしたが、その核心を受け入れられないことだけは間違いなかった。

「一回整理させて。つまり、どうゆうこと?」

「だから」彼女はあきれながらも、はっきりとした口調で続けました。「あんたは一回6か月定期を買った、モバイルSuica上で。でも、その後内示があって払い戻しをすることになった。これを全て1か月の間にしたわけでしょ?

ここまではただの事実確認。その通り。

「それで、カードの支払い記録には23,850円分しかついていないわけやんね」彼女はもう一度その数字を読み上げました。

「それはつまりこうゆう事ちゃうの。6か月分全額が清算される前に、払戻しの情報を反映することが出来た。あとは単純な引き算で」

「13引く10で…」「そう、大体それくらいになるやろ?」

僕はまた雷に打たれました。内示を受けた時ぶりに。いや、これは少し違う。

正確に言うと、雷というよりは、とうとう黒ひげが飛んだ時みたいな。徐々に剣を刺されて行って、飛ぶことは間違いない状態。決まっている運命。それでも飲み込みたくありませんでした。ここまでくれば、ただの悪あがきでしか無いわけで。

「いやまさか、そんなにすぐカード情報が反映されるわけないって」

「じゃあ聞くけど、実際引き落とされたん? 13万円。そこに書いてへんやろ?」

「…その通り」

何度見直しても、そんな数字はどこにも書いてません。初めに確認したときは見落としていたのです。もう動かしようの無い事実です。

そうなると次は、そのカード情報の反映の早さに腹が立ちました。本来であればユーザーにとって、100利あって1害無し、でしか無い機能のはず。そこにいちゃもんをつける。しかも妻に。ここまでくればアホでもなんでもなく、ただの愚か者です。みなさん、こうなっては終いです。

「普段こんなにすぐ反映される事なんて、無いやん。支払いと払戻しが相殺されるなんて、そんな高度なこと無かったやん」

「それは『楽天カードマーン♪』やろ?」

脳内で彼が飛び出してくる映像が流れる。どんな展開も断ち切るあの広告。

そう、僕は基本、楽天カードをあらゆる決済に使っていました。ショッピングはもちろん、ライフラインの支払いにも。

しかし一つだけ例外があって、それがこのモバイルSuicaでした。

モバイルSuicaにはJREビューカードとやらを登録しておりました。「どうしてここだけ?」と、お思いでしょう。ちゃんと理由があります。

冒頭でお話ししたモバイルSuica便利機能の一つ、オートチャージ機能

こちら、ビューカードじゃないと使えないのです(ケチですね)。

そんなわけで、楽天カードマンのいつもの常識が通用しなかったのです。

「普通のカード会社はこんなもんやで。と、言うか」彼女は溜息を吐いた。「払っても無いもんが戻って来るわけ、ないやろ?

おっしゃる通りです。奥様。


『10万、なくなってへんやん』

ここまでお付き合いいただいた方、こう思われたのではないでしょうか。はい、皆さんの声が聞こえます。手に取るように聞こえます

確かにその通り。実際のお金は10万どころか1円たりとも無くなっておりませんでした。

しかし、どうでしょう。僕の気持ちの上ではどんな変化が起きたでしょうか。

戻ってくると踏んでいたものが、戻って来なかった。経緯はどうであれ「少しすれば10万が返ってきて、『臨時ボーナス(歓喜)』となる予定のはずだったのに、びた一文戻って来なかった」わけです。

目途を立てていた10万円が溶けた。

僕のマインドマネーは溶けてなくなったのです(宗教ではありません)。それはもう、リアルマネーが消えた心理状況と遜色ないのです。

こうして、僕の手元(心)からは10万円が溶けていきました…


後日、ちょっと調べてみました。本当に多くのクレジットカードは、今回のようなスピード感で情報反映されるのが普通みたいですね。僕が愛用していた、銀色のスーツに身を纏った彼をキャラクターに据えているあの会社は、少し情報反映に差があるとのことでした。チクショウ…

なんにせよ、伝えたきはモバイルSuicaが便利という事です。

今回の10万円事変を引き起こした根源でもありますが(普通に僕が見落としていただけ)、手元でいつでもチャージすることが出来るのは非常に有難い機能です。改札にタッチした瞬間に起きる「うわ! 残高が無い! チャージしなきゃ!」を二度と起こすことはありません。ほんまに便利です。

登録先のリンクを下に載せておきますので、良ければご確認くださいませ。

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それでは~~(^^)/

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