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森見 登美彦「ペンギン・ハイウェイ」|あらすじと読書感想文

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どんな本?

ある日突然、街にペンギンが現れます

歯科医院のお姉さんとアオヤマくんはペンギンの謎に迫ります

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あらすじ|

ぼくはまだ小学校の四年生だが、もう大人に負けないほどいろいろなことを知っている。毎日きちんとノートを取るし、たくさん本を読むからだ。ある日、ぼくが住む郊外の街に、突然ペンギンたちが現れた。このおかしな事件に歯科医院のお姉さんの不思議な力が関わっていることを知ったぼくは、その謎を研究することにした──。少年が目にする世界は、毎日無限に広がっていく。第31回日本SF大賞受賞作。

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫) | 森見 登美彦 | 日本の小説・文芸 | Kindleストア | Amazon

3point紹介

要点を3つに絞って紹介します

Point① 主人公は筆マメな小学生

主人公は小学生のアオヤマくん。
好奇心旺盛なナゼナゼ少年で、さらに日々の気づきをノートにまとめる筆マメでもあります。

あとこれは物語の重要なポイントなのですが、アオヤマくんには行きつけの歯科医院があります。
アオヤマくんはその歯科医院のお姉さんのことが好きです。

Point② 謎のペンギン

アオヤマくんの暮らす街で突如、謎の「ペンギン」が現れます。

アオヤマ君は歯医者のお姉さんと共にペンギン出現の謎の解明に挑みます。

Point③ 次々と街で起こる異変

ペンギンの出現を発端に、街では様々な異変が起き始めます。
アオヤマくんのクラスはもちろん、異変騒動は気付けば街全体を巻き込む事態に……

本書は児童向けの角川つばさ文庫でも出版されましたが、子供向けと侮ってはいけません。
SF好きはもちろん、大人が読んでも心動かされるストーリーです!

【感想文】まさかこんなに心動かされるとは……

まず初めに…… この本、泣けます

内容はファンタジー要素強め、しっかりしたSF小説ですが舞台は普通の郊外の街です。
なのでSFがあんまり得意じゃない方も、比較的読みやすい小説だと思います。

主人公アオヤマくんは街に現れた『ペンギン』の謎を解明する為、歯科医院のお姉さんと街を奔走します。
そしてアオヤマくんの暮らす街では、ペンギンだけではなく様々な異変が起きるようになります。
ペンギンは何故現れたのか、アオヤマくんは追求できるのか……

ストーリーが面白いことは当然ですが、登場人物の個性的なキャラクターも本書の魅力です。

その筆頭が主人公のアオヤマくんです。アオヤマくんは小学4年生ですが全く人に怒らないんです。
そのアンガーマネジメントには秘訣がありました。アオヤマくんは秘訣をクラスメイトに語りました。

怒りそうになるとおっぱいのことを考えると良いよ

だそうです……笑
アオヤマくん曰く、おっぱいの前ではどんなことも取るに足らないことだと割り切れるようになるということらしいです。

こんなことを書くと「エロガキが主人公のしょうもない小説かよ……」なんて思ってしまう方もいるかもしれませんが、そうじゃ無いんです!

本書のテーマであるペンギンの謎は物語の最後、予想もしない感動のラストシーンへと展開して行きます。読了後あんなに切ない気持ちで一杯になるとは想像がつきませんでした。
最後数ページは涙が溢れ出しそうになって、何度もそのページを読み返してしまいました。

児童書と侮るなかれ!ぜひ読んでみてください(*´∇`*)

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